田主丸の蔵開きに行きました。

 田主丸にある複数の酒蔵が今日蔵開きでお祭りだという。自転車で遠出をしようと思っていたのはこのお祭りに行くためで、雨がパラついていたけど結局出かけた。
 サイクリングロードを通り、両筑橋のところから中心部に入るコースを考えていたのだが、サイクリングロードにてマラソン大会が行なわれていたので予定変更。川沿いの道を延々走る。気がついたら210号線(草野のあたり)に出ていた。草野に出かける時は、このルートがのんびり走れていいかもしれん。田主丸に着く頃には雨は上がっていた。
 宣伝では「若竹屋酒造場」、「胡麻祥酎紅乙女」、「巨峰ワイン」が蔵開きとのことだったので、全部回った。蔵同士の距離が比較的近くて良かったわ。

若竹屋酒造場

 町の中心部にあることもあり、物凄い人だかり。蔵に入った途端、新酒の良い香りがぷ〜んとして幸せな気分に。ビバ酒蔵! ビバ日本酒! お酒の製造工程見学では、各コーナーごとにスタッフが立っていてあれこれ説明してくれる*1酵母の本格的な発酵の段階では、酵母の出す炭酸ガスの量が結構ハンパでなく、タンクの蓋を開けた途端に出てきた炭酸ガスにやられて倒れる人が出ることもあるという。更に酵母は糖を食べてアルコールを生成するが、自身の出したアルコールにやられて死んでしまうらしい。人間で言うなら自分の出した排泄物にまみれて死んじゃうってこと? と考えると、何だかスカトロチックなイメージに……新酒の鮮烈なさわやかイメージが台無し。
 去年城島の酒蔵祭りに行った時は、買うことが前提でないと試飲しにくい雰囲気があって、あまり飲まなかったのだが、ここはかなり大らかに飲み放題だった。とにかくどんどん酒が出る。客がセルフサービスで飲めるようになっていたりもする。セルフサービスコーナーに張り付いているおいさんとかいたな。私も早速試飲。というか、1時間半ほど自転車こいだ後でクイクイ飲んだので凄く酒が回る。飲んで気に入ったのは、にごりの原酒と非売品の大吟醸。日本酒好きのプロレス仲間に買っていってあげようと思いつくが、にごりは甘いし大吟醸は多いし高いし、と迷っているうちににごりの方は売り切れ。結局大吟醸購入。大吟醸酒を一升瓶で貰っても困るかもな。ま、大勢で飲んで下さいということで。

紅乙女・巨峰ワイン

 胡麻祥酎は飲めないし、巨峰ワインはどうにも甘くて*2あまり興味がないのだが、一度行ってみたかったところなのでおまけ感覚で行く。場所が耳納の山の麓というのも魅力的。
 こちらもセルフサービス試飲となっており、好きなお酒を好きなだけお飲み下さい状態。太っ腹だな田主丸蔵開き。胡麻祥酎のむせ返るような胡麻臭にやられた後は、果実酒を一通り*3試飲してみる。どれもあっま〜い。お酒が苦手な人も楽しく試飲できるんじゃないかなあここなら、と思った。ワイン蔵や祥酎の長期貯蔵庫の中(結構イイ感じっすよ)を見学した後で甘い酒を飲む、というコースで一般的デートにも良さげかしらと。
 
 彼岸桜の花を初めて見て驚いたり*4、箱根から移築してきたという古民家でぼんやりしたりして酔いを冷まし、シェ・サガラで耳納の山を眺めながら遅い昼食*5を食べてから、ぶらぶら自転車で帰る。田主丸くらいまでなら、体力的に十分行けるコースだな、と確認。お祭りらしい大らかな雰囲気で楽しかった。蔵開きって、(私の思い込みが十分入っているけど)酒蔵スタッフの「仕事が完成した! 終わった!」という安堵と喜びに満ちているような気がして好きだなあ。
 写真は春の筑後川堤防。菜の花の香りが凄かった。野草摘みの人が沢山いたのも意外だった。つくしって今でも食べるんですね。

*1:酒造りのスタッフなんだろうか? 酒造りの職人さんといえば昔気質のイメージなので、素人に酒造りの説明なんて慣れない仕事は負担じゃないのかしらんといらん心配をしたわ。

*2:ジュースみたいです。甘いお酒が好きな人にはいいと思う。

*3:かりん酒・ブルーベリーワイン・カシス酒・巨峰ワイン(赤・白)

*4:鮮やかなピンク

*5:シェ・サガラはこの辺で有名なパン屋。チーズブールを温めてもらってイートインコーナーで食べたのだけど、表面はパリッとしてて、中はしっとり、凄く美味しかった!