ゆらゆら帝国 at Drum Logos(福岡)
開場2時間前には天神に行って、少しぶらついたりしようと思っていたのだが、如何せん体調が思わしくないし、やらなければならない仕事もあったので、会場のロゴスに到着したのは開演15分前。中に入ると、みっしり溢れそうな人、人、人。うっわあ人気ですよゆら帝ってば。最前列に行く度胸はないが、こんなに遠いところ、しかも非常口が近いから白々と明るいようなところで見るのは嫌だなあと思っていると、スタッフが前に詰めるよう誘導していた。こんなにみっしり人が詰まっているのに、どうやって前に行くのさ?と思っていたら、行き方があるんですね。まず壁際に向かって進む。すると人の行動の習性なのか何なのか、壁際は比較的空いているので、壁に沿って前に進む。そして手ごろなところでフロアに出る、と。ロゴスの場合、フロアの途中途中に段差があり、段差の境目は異様に空いていた。このへんでいいでしょう、と私もフロアに出ると、何とそこは最前列フロアの一番後ろだった。今までゆら帝観た中では一番前。モッシュやダイブに巻き込まれないか甚だ心配になる*1。また、飲み終わった後のビールのプラコップをどのように処理したものか思い悩むが、同様の状況にあった隣の男子がプラコップを潰してジーンズの尻ポケットに入れているのを見て、まねっこしてみた。なるほど、これなら誰の邪魔にもなりませんな。
以下、箇条書きにて感想など。
- 「2005年世界旅行」から始まって、新作「sweet spot」の並びで3曲演奏。もしかしてアルバム通りにアルバム全曲演奏したりして。と一瞬思った。
- 坂本さんはいつものおばパーマみたいな髪型が、髪が伸びすぎておばパーマの領域を超えて2割増で変な頭になっており、千代さんはますます灰野敬二のそっくりさんと化していた*2。浮き世離れ度満点。柴田さんが一番この世の人に近く見えた。
- 千代さんの前髪は短すぎやしないか? 一見するとあれは前髪だが、実はヘアバンドかそれに類するものではないか疑惑が私の中で浮上。
- 「急所」「貫通前」とアップテンポの曲が続いている時、隣の男の子が手を頭上に上げて、高速の阿波踊りのように動かしていたのが面白かった。勿論「夜行性の生き物3匹」にはドハマり。
- いつの間にか頭の中でその動きに「ひああっ、ひああっ」という擬態音をつけていて、彼の動きを見る度に頭の中で「ひああっ、ひああっ」と音が鳴るので気になって仕方なかった。
- 「タコ物語」のイントロが流れると、フロアが変な反応をした。待ってました!なんだけど、ウォーッと盛り上がるんじゃなくて、ニヤニヤしているような、あまり見かけない反応。あのコメントに困る変ないやらしさを皆好きなんだなあと思った。
- 「あいつのテーマ」「つきぬけた」等、旧譜からの曲は客の反応が遅いような印象があったのだが、「すべるバー」はイントロから物凄く客の反応が良かったので驚いた。タイアップ効果か?
- 「ロボットでした」「ソフトに死んでいる」はやってくれないのかと思ったら、後半でしてくれて嬉しかった。
- アルバムで聴いた、トタン屋根の上を歩いているようなドラムの音はどうやって出しているのかは、結局わからずじまいだった。あの音凄く気になるんだけど、どうやって出しているんだろう?
- 「恋がしたい」の乙女的世界にうっとりする。CDの女性ボーカル版より、坂本さんが歌う版の方がおとぎ話ぽくて好きだ*3。昔のアイドルに可愛く歌ってもらうのもいいなあと思った。
- 季節かまわずいつも毛糸のキャップをかぶってるヒゲの男性客と、セルフレームのムチムチした女性客をまた見かけた。男性の方は他のライヴでも見かけたことがあるし、女性の方はゆら帝ライヴで何度も見た人だ。人は大体同じ場所に位置どる習癖があるんじゃないか?と思った。
- 「evil car」の時だったか、坂本さんの「あの動き」を初めて生で観る(例年よりかなり近くで観たおかげ。)。思わず、感電した爬虫類キタ━━━━(゜∀゜)━━━━━!!! と思ってしまった。演奏中に感極まった結果の行為に見えない(基本的に物凄くシラフな印象を受ける)ので、あのパフォーマンスはどういう過程の結果なのかわからず、いつ観ても不思議な感じがする。
- ようやく喋った坂本さん「これで終わりです」 客「ええ〜」 坂本さん「(客の反応に間髪入れず)さよならー」 笑った。
- アンコールを求める拍手がずっと鳴り止まず、客電がついても止まらなかった。何故終了のアナウンスを流さないのか不思議だった。(おかげでロッカーコーナーが空いてて良かったけど。)
心配していたモッシュへの巻き込まれもダイブもなし。客も変わっていってるのねえと思った。いや、ダイブなんかしないで欲しいから、むしろ歓迎すべき変化ではあるんだけど。ライヴの内容自体は相変わらず手堅いというか、あやうい感じがなく、安心して観ていられた。はっきりした世界観があって、それが揺るがないという意味で「あやうさがない」のだ。この人たちのライヴに行くと、ちょっと違う世界に連れて行かれるような感じがあって、音の端々、歌の端々から小さな生き物が出てきて動き出すような錯覚を起こす。
今回は大分近くで観たので、3人を一度に見ることができたのだけど、3人揃って1つのバンド、という雰囲気がつくづくカッコいいなあと思った。一人でも欠けたら成立しない。3ピースバンドはそういうカッコ良さがあっていい。
セットリスト (某巨大掲示板と私の記憶を合体させたもの)
- 2005年世界旅行
- ザ・コミュニケーション
- 急所
- 貫通前
- はて人間は?
- 夜行性の生き物3匹
- 恋がしたい
- 男は不安定
- 誰だっけ?
- つきぬけた
- タコ物語
- あいつのテーマ
- sweet spot
- ロボットでした
- ソフトに死んでいる
- 侵入
- いたずら小僧
- すべるバー
- Evil Car
- 宇宙人の引越し