東京遺産 森まゆみ著

まだ読みかけなんだけど、読んでいるうち昨日の大牟田の講演会のことを思い出したので一つ。
昨日の講演会は患者とその家族ばかりで、おまけに最後は団結のコールだし、私すげえ場違いだなあと思った。
大牟田労災病院の現状と高次脳機能障害を第三者に知ってもらって、大牟田労災病院への関心を高めようという狙いで開催したのかとばかり思っていたので、意味あるのかなあこの講演会とちらと思った。
で、森氏のこの本なんだが、東京駅の赤煉瓦駅舎の保存運動をした時、「おしゃれな運動をすることにした」と言っていて、とかく暗いとか過激とかいう印象になりがちな反対運動のイメージが明るく穏健なものになるように心がけたらしい。大牟田労災病院の場合は、人の生活や生き死にが関わる問題だから、「軽やかに明るく」なんてのは無理なのかもしれないけど、病院と全然関係がない市民や第三者に興味を持たせるには、楽しそうとか面白そうとかオシャレとか、そういう要素が絶対に必要だと思う。皆で「頑張ろう三唱」とか昔の労働争議の手法そのままって感じで、全体主義ぽくて怖いし、何よりダサい。ダサいを一周して、カッコ良くなってるんじゃないかと思うくらい、今時流行らないと思う。
関係者皆で頑張ろうの会に、私がうっかり紛れ込んでしまった部外者だったなら今書いたことは嗚呼勘違いで謝るしかないんだけど、世論の関心を狙うなら、もう少し違う方法が必要なんだろうなあと、昨日私が感じた恥ずかしさと東京駅の駅舎保存運動エピソードを振り返ってつくづく思う。