初夏、常温保存のばってら

書類作りに追われる午後。小腹が空いたなあと考えていると、師匠がお茶にしましょうと鶴の一声。チーズ味やらチョコ味のもみじまんじゅう、賞味期限不明のクッキーでティータイム。なんせ空腹だったので、喜んで手を伸ばすと、

「あっそうだ! こんなのより、もっといい物があったのよ!」

自室に戻る師匠。ハテ? と見ていると、寿司を持ってタタタと戻ってくる。しかもばってら。

ばってらって鯖だよな。今日は特別暑い日じゃないけど、気温20℃は間違いなく越えてるよな。などと、瞬時に考えるわたくし。どう考えても危険だろ。食中毒とかジンマシンとか嘔吐下痢とかいう言葉が頭の中をぐるぐるするが、師匠は全く気にしない様子で、さっさと皿に分け、さあさあと勧める。

なり気が重かったが、上手な回避も出来ず、なし崩しに食べてしまうわたくし。美味いですな。酢も味つけも濃いので、痛んでたとしても全然わからないけど。

日明後日は、先週から楽しみにしていたイベントがある日なので、これで腹壊して明日動けなくなったら、心身のダメージ大きすぎるなー、頼むから下らないでくれ私の腹よ。と祈るような気持ち。なかなかスリリング。まあ、鯖も火を通してあるみたいだから大丈夫だと思うんだけど……きっと、多分。