好きなんだなあ

 素敵ハゲと他の職場の同僚と、帰り道一緒になる。三人横並びで電車の座席に座る際、私が彼らの間に座ることになってしまい、顔を見られないくらいどぎまぎする。照れ隠しに「いやあ、これはこれは両手に花ですな!」とか言いそうになるが、花じゃないし何だコレ、と考えてしまったのと、何か発話しようものなら噛んでしまいそうなくらい動揺していたので、結局何も言えなかった。
 平然を装って三人で会話しているうちに今週末の仕事の話になり、「貴方と僕、ずっと一緒(の持ち場)ですよ」と素敵ハゲに言われてこれまた大変どぎまぎする。「そうなんですか」って、知らなかったみたいに言ってるけど当然知ってたよ私! むしろ知らない方が不自然な状況だよ! 動揺し過ぎだよ私! と内心自分で自分に突っ込んでアワアワする。
 普段は平静に対応しているけど、まだ私は(自覚以上に)素敵ハゲのことを好きなんだなあとしみじみ。